遺留分減殺請求後の調停申立

遺留分減殺請求書は送付したけれど・・・

遺留分減殺請求書を送付して、意思表示はしたが、どの程度の遺留分があるのか?
具体的な返事が全く無く、そのまま放置されることがありますね。

そういうご相談をしばしば伺います。

そもそも遺留分はどのようにして算出するのでしょうか?

遺留分は下記の式で算出されます。

A:遺留分の割合
B:遺留分算定の基礎となる財産額
A × B = 遺留分金額

つまり、この2つが決まれば、遺留分として返還される金額は決定します。

遺留分の割合は?

遺留分の割合は法律(民法)で次のように決められています。

(1)相続人が直系尊属(両親、祖父母など)のみの場合 法定相続分×1/3
(2)相続人はその他の場合(妻や夫、子供、孫など)、法定相続分×1/2

たとえば、夫が無くなり、相続人は、妻と子供2人のケースであれば、

妻: 法定相続割合1/2 × 1/2 = 遺留分割合 1/4
子: 法定相続割合1/4 × 1/2 = 遺留分割合 1/8

遺留分割合は妻が4分の1、子供が各々8分の1となります。

遺留分算定の基礎となる財産額は?

これが意外と厄介です。遺留分減殺請求をする際に遺産金額も回答してほしいという
要求をしても、なかなか連絡してこないことがあります。

また、遺産目録が送付されても、不動産の評価方法の違いや、生前贈与した部分を
除外したものを送付してきたりと、誠実に回答されないケースもしばしばあります。

また、負の遺産、つまり借入金の方が多いこともあります。

全容をつかむのは意外と骨が折れるのです。

すんなり遺留分を返還してくれない場合は?

遺産分割協議でもめたときにしか、家庭裁判所に調停を申立出来ないと思いがちですが、
実は、遺留分の返還についても協議が出来ない場合の調停が有ります。

「遺留分減殺による物件返還請求調停」というものです。
当事者間で話し合いがつかない場合や話し合いが出来ない場合には、
遺留分権利者は、この調停を家庭裁判所に申し立てることが出来ます。

申立を行うのは、通常、相手方の住所地の家庭裁判所ですが、当事者が合意して
決めた家庭裁判所にも申立が可能です。

この場合も、遺留分減殺請求書という方法で意思表示はしておく必要がありますので、
ご注意が必要です。具体的な手続き方法については、法律の専門家のアドバイスを
もらうことをお勧めします。

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